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神経科学:正中視床の剣状核は低温で誘発される食物探索を制御する

Nature 621, 7977 doi: 10.1038/s41586-023-06430-9

内温動物にとって、体温の維持は熱量的に高コストである。哺乳類は、低温ではエネルギー消費を補うために食餌量を増やすが、この共役の根底にある神経機構はよく分かかっていない。今回我々は、行動解析および代謝解析を通して、マウスが、低温ではエネルギー保存状態と食物探索状態の間を動的に切り替えており、食物探索状態は主に低温の知覚ではなくエネルギー消費によって駆動されることを見いだした。我々は、低温によって誘発される食物探索の根底にある神経機構を明らかにするために、全脳c-Fosマッピングを用い、正中視床の小核である剣状核(Xi)が、急激な低温への曝露ではなく、エネルギー消費の増加を伴う低温の長期化によって選択的に活性化することを見いだした。in vivoでのカルシウム画像化により、Xiの活動が、低温条件下での食物探索エピソードと連関していることが示された。活動依存的なウイルス戦略を用いて、低温活性化Xiニューロンを光遺伝学的または薬物遺伝学的に選択的に刺激すると、低温条件下での食物探索が再現されるのに対し、Xiニューロンを抑制するとこの行動が抑止されることが明らかになった。機構的には、Xiは温暖条件ではなく低温条件で食物探索を促進する、文脈依存的な価値の切り替えを符号化している。さらに、こうした行動はXiから側坐核への投射によって媒介されていた。今回の結果は、Xiが、内温動物のエネルギー恒常性の維持に重要な機構の1つである低温誘発摂食の制御において、カギとなる領域であることを確立するものである。

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