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化学:有機小分子でできた触媒活性振動子
Nature 621, 7977 doi: 10.1038/s41586-023-06310-2
振動系は、代謝や細胞分裂などの重要な細胞機能や、概日リズムや心拍などのより大規模な過程など、多くの生物学的過程を調節している。もともと無機系において発見された非生物的化学振動から着想を得て、分析化学、材料化学、生物医学分野における自律計時系としての応用向けに、さまざまな合成振動子が開発されている。合成化学振動子に二次機能を周期的に駆動させることによって、その役割をペースメーカー以外に拡張すれば、著しく強力なツールになる可能性がある。しかし、振動子の成分が二次機能に関与することで計時能力を損なう恐れがあるため、この役割拡張は容易ではない。今回我々は、振動特性を損なうことなく、独立した化学反応をin situで触媒できる小分子振動子を報告する。流れ系において、振動子の触媒活性生成物の濃度は持続的な振動を示し、濃度ピーク時にのみ触媒反応が加速される。周期的触媒作用を用いた合成振動子の増強によって複雑な系の構築が可能になり、これは将来、自動合成化学、システム化学、重合化学、周期的薬物送達への応用に役立つ可能性がある。

