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生態学:造礁サンゴは光合成を行う共生者を栽培して摂食する
Nature 620, 7976 doi: 10.1038/s41586-023-06442-5
サンゴ礁は貧栄養海域で繁栄する極めて多様な生態系であり、この現象はしばしば「ダーウィンのパラドックス」と呼ばれる。宿主動物であるサンゴのエネルギー需要は多くの場合、共生する藻類が過剰に生産する、炭素に富む光合成産物で完全に満たされ得る。しかし、サンゴが必須の栄養元素である窒素とリンを共生者から獲得するのを可能にしている機構は、完全には解明されていない。今回我々は、一連の長期実験を通して、サンゴの急速な成長を支えるには、共生者による溶存無機態の窒素とリンの取り込みだけで十分であることを明らかにする。我々はまた、宿主と共生者の窒素とリンの収支を検討することで、これらの栄養塩は共生者の「栽培」によって収集され、共生者の過剰な細胞の消化を通して宿主へと移動することを突き止めた。さらに我々は、海鳥のグアノによって肥沃化されるサンゴ礁とそうでないサンゴ礁で行った大規模な自然実験を用いて、我々の室内実験で確立された、共生サンゴによる溶存無機態栄養塩の効率的な利用が、自然界においても生態系レベルでサンゴの成長を増進する能力を有することを示す。共生者の摂食は、動物であるサンゴが重要な栄養塩プールを利用するのを可能にしており、これが、栄養元素の限られた海域で共生サンゴが進化的・生態学的に繁栄を遂げていることの説明の一助となる。

