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発生生物学:OBOXはマウスの接合子ゲノム活性化と初期発生を調節する

Nature 620, 7976 doi: 10.1038/s41586-023-06428-3

接合子ゲノム活性化(ZGA)によって、静止状態のゲノムが活性化され、母性・胚性転移が可能になる。しかし、in vivoで哺乳類ZGAの基盤となる転写因子が何であるかは、いまだ解明されていない。今回我々は、OBOXというPRD様ホメオボックスドメイン転写因子ファミリー(OBOX1~OBOX8)が、マウスのZGAの重要な調節因子であることを示す。母性的に転写されるObox1/2/5/7と接合子で発現するObox3/4を欠損するマウスでは、2細胞期から4細胞期で発生が停止し、これにはZGAの異常が伴っていた。このOboxノックアウトによる異常は、母性OBOXあるいは接合子OBOXのいずれかを回復させると救済が可能であることから、母性OBOXと接合子OBOXが胚発生を冗長的に支えていることが示唆された。クロマチン結合解析からは、Oboxのノックアウトが、OBOXの結合標的に選択的に影響を及ぼすことが示された。機構的には、OBOXは、RNAポリメラーゼIIが最初の1細胞期の結合標的からZGA遺伝子のプロモーターや遠位エンハンサーへと再配置されるというように、ポリメラーゼIIの「事前配置」を促す。Obox変異胚におけるポリメラーゼIIの事前配置の異常には、ZGAやクロマチンアクセシビリティー移行の異常に加え、1細胞期のポリメラーゼII標的の異常な活性化が伴っていた。さらに、マウス胚性幹細胞においてOBOXを異所的に発現させると、ZGA遺伝子およびMERVL反復配列が活性化された。従ってこれらのデータは、OBOXがマウスのZGAと初期胚形成を調節していることを実証している。

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