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生物物理学:PIEZO1のコンホメーション状態の直接観察
Nature 620, 7976 doi: 10.1038/s41586-023-06427-4
ピエゾタンパク質は機械的な力を電気化学的シグナルに変換する機械受容イオンチャネルで、多様な生理学的状況下で必須の役割を担っている。in vitro研究では、ピエゾチャネルは機械的力を中央のイオン透過孔から広がっている膜貫通ドメインの広いブレードの変形を介して変換すると考えられてきた。しかし、このようなチャネルがそのネイティブな環境とどのように相互作用し、分子のどのような動きが活性化の基盤になっているのかについてはほとんど知られていない。今回我々は、ナノスケール蛍光画像化法を用いて、細胞中の個々のPIEZO1分子のブレードのコンホメーション動態を直接観察した。PIEZO1の以前の構造モデルと比較することで、静止状態にあるブレードは細胞膜によって発生する曲げ応力によってかなり広がっていることが分かった。拡大の程度はブレードの長さ方向に沿って著しく変化しており、サブドメイン間の結合強度の低下により、ブレード先端の柔軟性増大が説明できる。PIEZO1の化学的調節因子と機械的調節因子を用いて、ブレードの広がりとチャネル活性化が相関していることが示された。我々の得た知見は、PIEZO1がネイティブ環境内で活性化される仕組みを解明する出発点となる。もっと一般的には、我々はチャネル集団からシングルナノメートルレベルのコンホメーションシフトを確実に検出しているので、この方法がナノスケール画像化法による膜タンパク質の構造解析の枠組みとして役立つと期待する。

