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分子生物学:TDP-43はA型FTLD-TDPで折りたたみ方が異なるアミロイド繊維を形成する

Nature 620, 7975 doi: 10.1038/s41586-023-06405-w

ニューロンやグリア細胞でのTDP-43(TAR DNA-binding protein 43)の異常な凝集は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のほぼ全ての症例、および前頭側頭葉変性症(FTLD)の約半数の症例で見られる。神経変性でTDP-43凝集が因果的役割を担っていることは、TDP-43をコードするTARDBP遺伝子の優性(顕性)遺伝性ミスセンス変異が凝集を促進し、ALSとFTLDの発症につながることからも明らかである。TDP-43の病変を伴うFTLD(FTLD-TDP)には少なくとも4つのタイプ(A〜D)があり、これらは凝集したTDP-43の脳内分布の違いによって定義され、前頭側頭型認知症の臨床所見の違いと関連している。我々は以前、クライオ電子顕微鏡を用いて、ALSおよびB型FTLD-TDPではTDP-43は凝集してアミロイド繊維を形成することを明らかにした。しかし、ALSを伴わないFTLDでの凝集したTDP-43の構造についてはまだ明らかになっていない。今回我々は、最も一般的なタイプであるA型FTLD-TDPの患者3人の脳から調製した、凝集したTDP-43のクライオ電子顕微鏡構造について報告する。TDP-43は新規の折りたたみ構造のアミロイド繊維を形成し、この構造はいずれの患者でも同じであることから、これはA型FTLD-TDPの特徴であるかもしれない。この折りたたみはシェブロンバッジに類似しており、ALSやB型FTLD-TDPのダブルスパイラル型の折りたたみとは似ておらず、TDP-43繊維の折りたたみの違いが、異なる神経変性状態を特徴付けることが明らかになった。質量分析と組み合わせることで、この構造からR293のシトルリン化とモノメチル化という凝集したTDP-43の新たな翻訳後修飾が見つかり、これらが繊維形成や個々の繊維で見られる構造的ばらつきを促す可能性が示された。A型FTLD-TDPのTDP-43繊維の構造は、TDP-43凝集機構の研究に加えて、TDP-43プロテイノパチーの診断薬や治療薬を開発するための指針となるだろう。

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