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光物理学:自己混成ポラリトンによって調整されるファンデルワールス磁性体の磁気光学

Nature 620, 7974 doi: 10.1038/s41586-023-06275-2

光による量子物質の制御は、基礎的にも技術的にも重要である。最近の研究で、光共振器における光と物質の強い結合を利用することによって、その最も特徴的な性質のいくつかを変えることが可能になった。今回我々は、外部共振器ミラーがなくても光子と励起子の強い結合を保持するファンデルワールス磁性体の磁気光学特性を調べた。この物質(層状磁性半導体CrSBr)では、ポラリトンと呼ばれる光と物質の創発的な混成状態によって、磁気的、電子的、光学的な特性の間の相関のスペクトル帯域幅が大幅に増大し、印加磁場やマグノンに対する大きく調整可能な光学応答が可能になることが示された。今回の結果は、ファンデルワールス磁性体における励起子–光子自己混成の重要性を浮き彫りにしており、強い光–物質相互作用による量子物質特性の操作の新たな方向性のきっかけとなる。

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