Article

微生物学:次世代プロバイオティクス開発のための相乗作用と酸素適応

Nature 620, 7973 doi: 10.1038/s41586-023-06378-w

ヒトの腸の微生物相は、健康や疾患に関与し得る環境要因の1つとして関心を集めてきた。次世代プロバイオティクスの開発は、腸の微生物相を調節してヒトの健康を改善するための有望な戦略である。しかし、いくつかの重要な次世代プロバイオティクス候補は、絶対嫌気性であり、最適な増殖には他の細菌との相乗作用が必要となる可能性がある。Faecalibacterium prausnitziiは、豊富に存在する一般的なヒト腸内細菌で、ヒトの健康に関連しているが、プロバイオティクス製剤としてはまだ開発されていない。今回我々は、F. prausnitziiと硫酸還元細菌Desulfovibrio pigerの同時単離と、これらの細菌が増殖と酪酸産生のために行うクロスフィーディングについて報告する。我々は、次世代プロバイオティクス製剤を作り出すために、F. prausnitziiを適応させて酸素曝露に対する耐性を付与し、概念実証研究で、この共生製剤がマウスとヒトで忍容性があること(ClinicalTrials.gov登録番号:NCT03728868)、そして研究参加者の一部のヒト腸内で検出されることを実証した。今回報告した我々の次世代プロバイオティクスの製造技術は、有益な可能性のある特性を低下させることなく、絶対嫌気性菌を酸素曝露に耐えるよう適応させることを基礎としている。我々の技術は、他の絶対嫌気性菌株を次世代プロバイオティクスとして開発するためにも使用できる可能性がある。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度