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がん:ネトリン1の遮断は子宮体がんで腫瘍増殖とEMTの特性を阻害する

Nature 620, 7973 doi: 10.1038/s41586-023-06367-z

ネトリン1は、がんでは腫瘍促進機構の1つとして発現が上昇している。今回我々は、ネトリン1の発現がヒト子宮体がん(EC)の多くで上昇していることを示し、抗ネトリン抗体(NP137)を用いたネトリン1の阻害が、ECのマウスモデルで腫瘍のプログレッションの抑制に有効であることを実証した。次いで、進行性EC患者14人を対象とした第1相試験で、画期的作用機序の新薬とされるNP137の単剤としての有効性を調べた。最良の応答として、8例の病勢安定(14例中8例、57.1%)とRECIST v.1.1(腫瘍縮小効果判定基準)として1例の客観的奏効(部分奏効は14例中1例、7.1%;6週目の標的病変の51.16%縮小と、その後6カ月間で最大54.65%の縮小)が観察された。NP137の作用機序を評価するためにマウスの腫瘍遺伝子プロファイリングを行い、NP137は細胞死の誘導に加えて、上皮間葉転換(EMT)を阻害することが観察された。NP137試験のEC患者から採取した治療前と治療中でペアにした生検試料について、バルクのRNA塩基配列解読(RNA-seq)、空間トランスクリプトミクス、単一細胞RNA塩基配列解読を行ったところ、腫瘍EMTの正味の減少が見られた。これには、免疫浸潤の変化およびがん細胞と腫瘍微小環境との相互作用の増加が関連していた。現在の標準治療に対する耐性にEMTが重要であることを考えて、我々はECマウスモデルでNP137とカルボプラチン-パクリタキセルの組み合わせが、カルボプラチン-パクリタキセル単独よりも優れた効果を示すことを明らかにした。我々の結果は、臨床戦略としてのネトリン1の遮断は腫瘍の大幅な縮小とEMT阻害の両方を引き起こし、それによって標準療法に対する耐性を軽減できる可能性を示している。

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