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発生生物学:進化的に分岐したmTORは組織再生のためにトランスレイトームをリモデリングする
Nature 620, 7972 doi: 10.1038/s41586-023-06365-1
生物学における未解決の謎の1つは、哺乳類は組織を再生できないのに、メキシコサンショウウオ(Ambystoma mexicanum、別名アホロートル)などの一部の種は、なぜ組織を再生できるのかということである。今回我々は、アホロートルの肢の再生に重要な損傷応答の独特の特徴が、タンパク質合成の迅速な活性化であることを実証する。ポリソーム塩基配列解読法を適用することで、損傷に応答して、既存のメッセンジャーRNAからの翻訳レベルで選択的に活性化される、抗酸化物質やリボソーム構成要素などの数百の転写産物が特定された。対照的に、マウスにおける非再生性の指趾切断に対する応答では、タンパク質合成は活性化されなかった。我々は、アホロートルでの組織再生と翻訳制御を仲介する上流の重要なシグナルとして、mTORC1経路を突き止めた。有尾両生類のmTORタンパク質配列には、独特な伸長があることが分かった。ヒト細胞でmTORをアホロートル型(axmTOR)に改変すると、過剰感受性のmTORが作られることから、アホロートルは、この経路を迅速に活性化できるよう、不安定な状態に維持していることが分かった。この変化は、栄養素感知に対するアホロートルmTORの感受性を高め、また、アミノ酸輸送の阻害は組織再生を阻害するのに十分であった。まとめるとこれらの知見は、再生能力の高い種における創傷治癒の初期段階の調整に対して、トランスレイトーム(translatome)が予期せぬ影響を及ぼしていることを浮き彫りにし、脊椎動物の再生能力に関する理解のミッシングリンクを示している。

