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免疫学:cDC1でのSLC38A2とグルタミンのシグナル伝達は抗腫瘍免疫を指令する

Nature 620, 7972 doi: 10.1038/s41586-023-06299-8

がん細胞は、T細胞による破壊を腫瘍–免疫相互作用を介して回避するが、その仕組みは十分に解明されていない。樹状細胞(DC)、特に通常型1型DC(cDC1)は、T細胞のプライミングと腫瘍に対する治療の有効性を仲介する。DCの機能はパターン認識受容体によって調整されているが、これに関与している他のシグナルについては解明がまだ不十分である。栄養素が適応免疫のメディエーターであることは明らかになってきたが、栄養素がDCの機能や自然免疫細胞と適応免疫細胞の間の情報交換に影響しているのかどうかは、ほとんど分かっていない。今回我々は、グルタミンが細胞間の代謝チェックポイントで、腫瘍とcDC1のクロストークを指令し、細胞傷害性T細胞の活性化にcDC1が働くのを許可していることを明らかにする。腫瘍内にグルタミンを補給すると、cDC1を介したCD8+ T細胞による免疫作用が強化されるために腫瘍の増殖が阻害され、免疫チェックポイント遮断やT細胞を介した免疫療法に対する治療抵抗性が抑えられる。作用機序としては、グルタミン取り込み(輸送体SLC38A2を介している)に対して腫瘍細胞とcDC1が競合して、抗腫瘍免疫が調整される。栄養素のスクリーニングと統合的解析から、グルタミンがcDC1機能の促進を支配する主要なアミノ酸であることが明らかになった。また、がん抑制遺伝子FLCNを介したグルタミンシグナル伝達は、オートファジー制御因子TFEBの機能を阻害する。DCのFLCNが失われると、in vivoでTFEBに依存する様式でcDC1機能が損なわれ、グルタミン補充の抗腫瘍治療効果が失われることにより、SLC38A2欠乏の表現型模写状態となる。これらの知見によって、腫瘍細胞とcDC1との間のグルタミンを介した細胞間代謝クロストークが腫瘍の免疫回避を支えていることが明確になり、cDC1のグルタミン獲得とシグナル伝達がDC活性化の律速事象であり、がん治療の標的候補であることが明らかになった。

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