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気候科学:フェノスカンジアの年輪構造が示す中世よりも温暖な現代の気候
Nature 620, 7972 doi: 10.1038/s41586-023-06176-4
地球システムモデルやさまざまな気候代理指標の情報源によって、地球温暖化は少なくとも共通紀元において前例がないことが示されている。しかし、地域スケールのシミュレーション実験の結果とは対照的に、年輪代理指標による見積もりでは、中世温暖期(共通紀元950~1250年)の気温が、この100年間に記録された気温と同等以上になることが多い。こうした不一致は、モデルや代理指標の信頼性に疑問を投げ掛けるだけでなく、将来の気候予測の不確かさの一因にもなっている。今回我々は、フェノスカンジア半島の現在の気候が、中世よりもかなり温暖であることを示す。これは、地域スケールであっても気候温暖化における人為起源の強制力の支配的な役割を浮き彫りにしており、これによって、再構築された結果とモデルシミュレーションの結果の間の不一致が解消される。我々は、コーロッパアカマツ(Pinus sylvestris)の仮道管の構造的測定だけに依拠した1170年にわたる1年ごとの年輪記録を用いて、温暖季における計器による気温変動の高忠実度測定の結果を提供する。従って、地域間のスケールで、そして最終的には全球スケールで過去と将来の気候変動に関する理解をさらに深め不確かさを小さくするには、そうした数千年にわたる記録をより多く構築する必要がある。

