Perspective

医学研究:がんの枠を超えたCAR T療法:生きた薬の進化

Nature 619, 7971 doi: 10.1038/s41586-023-06243-w

患者自身のT細胞を改変して、腫瘍細胞を選択的に標的として除去することで、治療不能な血液がんの患者が治癒している。これらの結果が弾みとなって、この分野ではあらゆる種類の腫瘍に対してキメラ抗原受容体(CAR)T療法が積極的に用いられるようになってきた。一方、臨床研究や前臨床研究からの証拠によって、自己免疫、慢性感染症、心繊維症、老化関連疾患などの疾患の治療における、腫瘍学の枠を超えたCAR T療法の可能性が明確になっている。同時に、新たな技術やプラットフォームの展開によって、CAR T療法をがん以外の病態に適用するさらなる機会がもたらされている。本論文で我々は、CAR T療法の背景となる理論的根拠、腫瘍学で直面している現在の課題、非がん性疾患における予備的報告の概要、関連する新技術の論考について概説する。我々は、この治療法のさまざまな状況における応用の可能性を検討する。さらに、特異性と安全性に関する懸念をはっきりと示し、がんの枠を超えたCAR T療法の今後の道筋について概略を述べる。

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