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トランスクリプトミクス:ヒト母体–胎児界面での空間分解タイムライン

Nature 619, 7970 doi: 10.1038/s41586-023-06298-9

妊娠第1三半期の始めから、胎児由来の絨毛外栄養膜細胞(EVT)は子宮に侵入し、子宮のらせん動脈をリモデリングして、大きく拡張した血管に変換させる。EVTが母体の脱落膜と協調して、らせん動脈リモデリング(SAR)につながる組織微小環境を促す仕組みを説明するものとして、いくつかの機構が提案されている。しかし、どの免疫細胞やストローマ細胞がこれらの相互作用に関与するのか、また、これが妊娠週数によってどのように進化するのかについてはいまだ議論の余地がある。今回我々は、空間プロテオミクスと空間トランスクリプトミクスの長所を組み合わせたマルチオミクス手法を用いて、ヒトの妊娠前半における母体–胎児界面の時空間アトラスを構築した。MIBI-TOF(multiplexed ion beam imaging by time-of-flight)と37種類の抗体からなるパネルを用いて、妊娠6〜20週の66人の無傷の脱落膜内の約50万の細胞と588の動脈を解析し、このデータセットを、同時に登録されたトランスクリプトミクスプロファイルと統合した。その結果、妊娠週数は母体の免疫細胞およびストローマ細胞の頻度に大きな影響を及ぼし、CD206、CD163、TIM-3、ガレクチン9、IDO-1を発現する寛容原性サブセットは、妊娠週数が進むにつれて、より濃縮され、より共局在するようになることが分かった。対照的に、SARの進行はEVT侵入と優先的に相関し、78の遺伝子オントロジー経路によって転写的に定義され、これらの経路は異なる単調や二相性の傾向を示した。さらに我々は、SARの統合モデルを開発した。このモデルでは、EVT侵入は、血管新生促進性で免疫調節性のEVTプログラムの上方調節を伴って起こり、血管内皮との相互作用が促進されるが、母体の免疫細胞の活性化が回避されている。

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