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細胞分裂:S/G2期におけるCDK4/6活性の喪失は細胞周期の逆転を引き起こす

Nature 619, 7969 doi: 10.1038/s41586-023-06274-3

哺乳類細胞では、増殖の決定は細胞周期の制限点で不可逆的に行われ、その時、マイトジェンシグナル伝達によって、サイクリンA2/サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2)と網膜芽細胞腫(Rb)タンパク質の間の正のフィードバックループが作動すると考えられている。本研究で我々は、この教科書的モデルに反して、増殖の決定は実際には完全に可逆的であることを示す。それどころか、細胞周期中の全ての細胞は、先に有糸分裂に達して分裂していない限り、マイトジェン非存在下では細胞周期を脱出することが分かった。有糸分裂と細胞周期脱出という2つの運命の間のこの時間的な競合が起こるのは、サイクイリンA2/CDK2の活性が、G1期だけでなく細胞周期全体を通じてCDK4/6活性に依存しているためである。マイトジェンがなければ、有糸分裂が観察されるのは、サイクリンA2タンパク質の半減期が十分に長くてG2/M期の間中CDK2活性を維持できる場合のみである。従って、細胞はマイトジェンとCDK4/6活性に依存して、間期を通じてCDK2活性とRbタンパク質のリン酸化を維持している。その結果、有糸分裂に向かう細胞周期の進行が2時間遅れただけでも、マイトジェンシグナル伝達が喪失していれば、細胞周期脱出が誘導され得る。我々の結果は、制限点現象の根底にある分子機構を明らかにし、S期とG2期のCDK4/6活性には予期せぬ役割があることを示すとともに、マイトジェンシグナル伝達喪失後に起こる全ての細胞の挙動を説明している。

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