Perspective

健康科学:臨床的意思決定でのctDNA使用に関する実践的提言

Nature 619, 7969 doi: 10.1038/s41586-023-06225-y

がんのケアでは過去10年にわたり継続的な改善が見られ、それによって、がん関連死は徐々に減少してきている。これは多分に、治療戦略と疾患管理戦略の改善によるものである。臨床現場では、血中循環腫瘍DNA(ctDNA)などの血液バイオマーカーによる再発の早期検出が、ますます使われるようになっている。新たに活用されるようになったリアルワールドデータ(RWD)からは、分子残存病変(MRD:molecular residual disease)の検出や、治療奏功のモニタリングにおけるctDNAの有用性が明らかになっており、これは臨床医が治療やサーベイランスの戦略を最適化するのに役立つ。多くの研究によって、ctDNAが再発に関する高感度で特異的なバイオマーカーであることが示されている。しかしそうした研究の大半は、主に観察的または事例的な性質のもので、ctDNAの使用に関する査読済みのデータは、ほとんどが適応特異的なものとなっている。本論文で我々は、さまざまな治療の状況、特に固形腫瘍患者における、ctDNAの臨床的有用性とctDNA解析結果の解釈の仕方に関して、一般的な提言を行う。具体的に我々は、この新たなバイオマーカーの影響、長所、限界、そしてその使用で得られる結果を臨床現場でどのように適用するのが最適かについて理解を与える。

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