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分子生物学:ヒストン修飾はパイオニア転写因子の協同性を調節する

Nature 619, 7969 doi: 10.1038/s41586-023-06112-6

パイオニア転写因子は、凝縮クロマチン中のDNAに接近する能力を持っている。多数の転写因子が協同的に調節エレメントに結合でき、パイオニア転写因子であるOCT4(別名POU5F1)とSOX2の間の協同は、多能性や再プログラム化に重要である。しかし、パイオニア転写因子がクロマチン上で機能および協同する分子機構は明らかになっていない。今回我々は、ヒトLIN28BあるいはnMATN1 DNA配列(どちらも複数のOCT4結合部位を持つ)を含むヌクレオソームに結合したヒトOCT4のクライオ電子顕微鏡構造を示す。我々の構造および生化学データから、OCT4の結合が、ヌクレオソーム構造の変化を誘導し、ヌクレオソームDNAの位置を変化させて、ヌクレオソーム内部の結合部位へのさらなるOCT4とSOX2の協同的な結合を促進することが明らかになった。OCT4の柔軟な活性化ドメインは、ヒストンH4のN末端尾部と接触して、そのコンホメーションを変化させ、クロマチンの脱凝縮を促す。さらに、OCT4のDNA結合ドメインはヒストンH3のN末端尾部と結合し、また、H3K27の翻訳後修飾はDNAの位置取りを調節して、転写因子の協同性に影響を及ぼす。従って、我々の知見は、エピジェネティックな全体像がOCT4活性を調節して、細胞の適切なプログラム化を確保している可能性を示唆している。

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