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天文学:ボイド内の銀河はゆっくりと星を形成する
Nature 619, 7969 doi: 10.1038/s41586-023-06109-1
宇宙の銀河は、高密度の銀河団、細長い形状のフィラメント、シート状のウォール、ボイドと呼ばれる密度の低い領域といった、さまざまな大規模環境を特徴とする、クモの巣状の構造で分布している。ボイド内の低い密度は、そこに存在する銀河の性質に影響を及ぼすと予想される。実際にこれまでの研究からは、ボイド内の銀河が平均して、より高密度の大規模環境に存在する銀河と比べ、より青く、より低質量で、より晩期型の形態を持ち、現在の星形成率がより高いことが示されている。しかし、ボイド内の星形成史(SFH)が、フィラメントやウォール、銀河団内のSFHと著しく異なっていることが、観測的に確認されたことはない。本論文で我々は、ボイド内の銀河のSFHが平均して、より高密度な大規模環境内の銀河よりも遅かったことを示す。我々はまた、2つの主要なSFHの種類が全ての環境に存在することを見いだした。「短い時間スケール」の銀河は、一生の初期ではなく後期にのみ、それらの大規模環境に影響を受け、「長い時間スケール」の銀河は、それらの環境や恒星質量に継続的に影響を受けてきた。これら2種類のSFHは共に、ボイド内では、フィラメントやウォール、銀河団内よりもゆっくりと進化を遂げた。

