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神経科学:幻覚剤は社会的報酬学習の臨界期を再開させる
Nature 618, 7966 doi: 10.1038/s41586-023-06204-3
幻覚剤とは、意識の変容を引き起こす能力で定義される、多様な薬剤の一群である。こうした薬剤は数千年にわたり、宗教的および医薬的な文脈で使われてきた。また、最近の数多くの臨床試験における成功から、幻覚剤を用いた治療法の開発に新たな関心が高まっている。しかし、幻覚剤に共通する現象的・治療的な特性を説明できる統一的な機構は知られていない。今回我々は、マウスで、社会的報酬学習の臨界期を再開させる能力が、一連の幻覚剤に共通した性質であることを明らかにする。注目すべきことに、臨界期再開の経時変化は、ヒトで報告されている急性の自覚効果の持続時間と比例していた。また、成体で社会的報酬学習を回復させる能力は、側坐核でのオキシトシンが媒介する長期抑制のメタ可塑性の回復と類似していた。さらに、臨界期の「閉状態」と「開状態」で発現の異なる遺伝子が同定され、これによって、細胞外マトリックスの再構成が、幻覚剤が媒介する臨界期の再開の根底にある共通した下流機構であることを示す証拠が得られた。まとめると、今回の結果は、臨床での幻覚剤の使用や神経精神疾患治療のための新規化合物の設計において重要な意味を持つ。

