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生化学:CRISPRトリマー・インテグラーゼによるゲノムの拡張

Nature 618, 7966 doi: 10.1038/s41586-023-06178-2

CRISPR–Cas適応免疫系は、侵入してくる可動性遺伝因子からDNA断片を捕らえ、それらを宿主ゲノムに組み込んでRNA誘導免疫のための鋳型を提供する。CRISPR系は、自己と非自己を区別することによってゲノムの完全性を維持し、自己免疫を回避している。この過程にはCRISPR/Cas1–Cas2インテグラーゼが必要だが、これだけでは十分ではない。一部の微生物ではCas4エンドヌクレアーゼがCRISPR適応を助けるが、多くのCRISPR–Cas系にはCas4が存在しない。今回我々は、I-E型のシステムでは、非常に巧妙な代替経路が、内在するDnaQ様エキソヌクレアーゼ(DEDDh)を用いてDNAを選択・処理し、プロトスペーサー隣接モチーフ(PAM)を使う組み込み用に加工することを示す。天然のCas1–Cas2/エキソヌクレアーゼ融合物(トリマー・インテグラーゼ)が、協調したDNAの捕捉、トリミング、組み込みを触媒する。DNA組み込みの前と途中の過程を画像化したCRISPRトリマー・インテグラーゼの5つのクライオ電子顕微鏡構造から、非対称的なプロセシングによってサイズの決まったPAM含有基質が生成する仕組みが明らかになった。PAM配列は、ゲノムへの組み込みの前にCas1によって切り離され、エキソヌクレアーゼによって開裂され、これによって挿入されたDNAが自己と見なされるようになって、宿主のCRISPRによる標的化という異常反応が防止される。これらのデータを総合すると、Cas4を持たないCRISPR系はエキソヌクレアーゼの融合や動員を用いて、新しいCRISPR免疫配列を間違いなく獲得するというモデルを裏付けている。

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