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がん:in situ腫瘍アレイによって明らかになった、がん免疫の初期環境制御
Nature 618, 7966 doi: 10.1038/s41586-023-06132-2
腫瘍の免疫表現型は、免疫療法に対する応答の重要な予測因子である。チェックポイント阻害に応答する患者では一般に、高度なT細胞浸潤を伴う免疫炎症性腫瘍が見られる。しかし、炎症性腫瘍の全てが治療に応答するわけではなく、T細胞の見られない(免疫砂漠)腫瘍や、T細胞が腫瘍病変の周辺部に空間的に排除されている(免疫排除)腫瘍では、さらに応答率が低くなる。患者ではこのような腫瘍免疫表現型が重要であるにもかかわらず、これらの特徴をin situで追跡することが技術的に難しいため、それらの発生や不均一性、動態についてはほとんど分かっていない。本研究で我々は、腫瘍アレイのハイスループットタイムラプス画像化と次世代塩基配列解読を組み合わせた前臨床手法であるSTAMP(skin tumour array by microporation)について報告する。我々はSTAMPを用いて、in vivoで数千の腫瘍アレイの発生を追跡し、隣接する腫瘍間で腫瘍免疫表現型と転帰が異なっており、これらは腫瘍微小環境内で局所的な因子によって制御されていることを示す。特に、繊維芽細胞と単球によるT細胞の腫瘍コアへの誘導は、T細胞の細胞傷害活性と腫瘍拒絶を助けた。腫瘍免疫表現型は経時的に絶えず変化していて、免疫炎症表現型への早期転換は、自発的な、あるいは免疫療法誘導性の腫瘍拒絶を予測した。従って、STAMPは、腫瘍拒絶の空間的、細胞的、分子的な構成要素を捉えており、治療概念を臨床戦略の成功に導く可能性を持っている。

