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遺伝学:多遺伝子スコアの正確度は連続的な遺伝系統において変動する
Nature 618, 7966 doi: 10.1038/s41586-023-06079-4
多遺伝子スコア(PGS)は、異なる個体集団間での可搬性が(例えば、遺伝系統や健康の社会的決定要因などによって)限られており、その公平な使用が妨げられている。PGSの可搬性は通常、集団レベルで総計した単一の統計値(R2など)を用いて評価されており、集団内の個体間変動は無視されている。今回我々は、大規模で多様なロサンゼルス・バイオバンク(ATLAS;n = 3万6778)を英国バイオバンク(UKBB;n = 48万7409)と共に用いることで、従来は「均一」と分類されていた遺伝系統であっても、検討した全ての集団において、PGSの正確度が連続的な遺伝系統に沿って個体間で低下することを明らかにする。この低下傾向は、PGS訓練データからの遺伝距離(GD)という連続的指標によってよく捉えられ、GDとPGSの正確度の間のピアソン相関は、84形質の平均で−0.95であった。UKBBで白人英国人として分類された個体で訓練したPGSモデルを、ATLASのヨーロッパ系個体に適用したところ、最も遠いGDデシルの個体の正確度は、最も近いデシルの個体を14%下回っていた。注目すべきことに、ヒスパニック・ラテン系米国人の最も近いGDデシルには、ヨーロッパ系個体の最も遠いGDデシルと同等のPGS成績が認められた。GDには、84形質中82形質でPGS推定値そのものとの有意な相関があり、これは、PGSの解釈において連続的な遺伝系統を組み込むことの重要性をさらに強調している。今回の結果は、PGSを検討する際には、離散的な遺伝系統のクラスターではなく、連続的な遺伝系統を検討することの必要性を明らかにしている。

