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遺伝学:シロイヌナズナ属のセントロメアにおけるサテライトとトランスポゾンの進化サイクル

Nature 618, 7965 doi: 10.1038/s41586-023-06062-z

セントロメアは細胞分裂に極めて重要であり、CENH3やCENPAのバリアントヌクレオソームを持ち、動原体形成を誘導し、染色体分離を可能にする。その機能は保存されているにもかかわらず、セントロメアのサイズと構造は、生物種によってさまざまである。このセントロメアの矛盾を理解するには、セントロメアの多様性がどのように生じたのか、また、そうした多様性が古代の異種間の違いを反映しているのか、それとも種分化後に急激に分岐したのかを知る必要がある。今回我々は、これらの問題に取り組むために、シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)66系統と同属のミヤマハタザオ(A. lyrata)2系統から、346のセントロメアアセンブリを構築したところ、種間と種内で著しい多様性が見られることを明らかにした。シロイヌナズナのセントロメア反復配列は連鎖ブロック中に埋め込まれていて、内部サテライトの入れ替わりが続いているにもかかわらず、塩基配列の多様化において担っている一方向への遺伝子変換や姉妹染色分体間での不均等な交差という役割によく符合している。また、セントロメアに多く見られるATHILAトランスポゾンは、最近になってサテライトに侵入していた。ATHILAの侵入に対抗するため、染色体特異的なサテライト配列の急激な均一化により、反復配列の進化サイクルに合わせて高次の反復配列が生じ、トランスポゾンが一掃される。シロイヌナズナとミヤマハタザオの間で比較すると、セントロメア配列の変化はさらに極端である。これらの知見を総合すると、サテライトの均一化を介してトランスポゾンの侵入と一掃のサイクルが迅速に起こり、これがセントロメアの進化を促進し、ひいては種分化に寄与することが分かった。

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