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分子生物学:pre-60S粒子の核膜孔複合体を介する核外輸送
Nature 618, 7964 doi: 10.1038/s41586-023-06128-y
核膜孔複合体(NPC)は、高分子やその集合体の核・細胞質間での交換を仲介する双方向性のゲートである。リボソームサブユニットの集合中間体であるpre-60S粒子とpre-40S粒子は、NPCの積み荷の中では最も大きな部類に属し、これらの巨大なリボ核タンパク質の核外輸送には多数の輸送因子が必要である。今回我々は、酵母NPCのチャネル中に捕捉された天然状態のpre-60S粒子のクライオ電子顕微鏡構造を報告する。この構造には、既知の集合因子に加えて、核外輸送機能を持つ多数の因子も含まれている。これらの因子は一般的にpre-60S粒子の柔軟な領域、もしくはサブユニット界面へと結合していて、実際上はNPCに結合するための多数の繋留部位を形成している。これらの因子は、NPCに含まれる多様なヌクレオポリン中のフェニルアラニン-グリシン(FG)反復配列との相互作用を介して集合的に働いて、FG反復配列が作るNPC中央のネットワークを介したpre-60S粒子の通過を促進する。さらに、NPC中でのpre-60S粒子の軸方向および動径方向への分布状態のin silico解析から、1個のNPCが最大で4個のpre-60S粒子を同時に取り込み可能であることが示され、pre-60S粒子は溶媒に露出している表面を核孔中心に向けて、NPCの壁に近い内側リング領域に高密度で存在していることが分かった。我々のデータから、pre-60S粒子のNPCを通る核外輸送を行う移動モデルが考えられる。

