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進化学:成長の速いサンゴ礁魚類の進化

Nature 618, 7964 doi: 10.1038/s41586-023-06070-z

個体の成長は生活史の基本的形質の1つだが、その大進化的な軌跡は、動物群集全体に関してはほとんど調べられていない。今回我々は、サンゴ礁魚類という極めて多様な脊椎動物群集において、成長の進化を分析した。我々は、最先端の勾配ブースティング決定木法であるXGBoostと系統的な比較法を組み合わせて、体成長の適応的なレジームシフトのタイミング、回数、位置、規模を検出した。我々はまた、体サイズと成長の間のアロメトリー(相対成長)的な関係の進化も調べた。その結果、サンゴ礁魚類においては、高速成長の軌跡の進化が、低速成長の軌跡の進化よりも顕著に多いことが明らかになった。サンゴ礁魚類の多くの系統は、始新世(5600万~3390万年前)に、より速い成長とより小型の体サイズという進化的最適状態に向けて変化しており、これはこの年代における生活史戦略の重大な拡張を示している。調べた全ての系統のうち、体が小さく代謝回転が速い隠蔽性の底生魚類(cryptobenthic fish)は、極端に高い成長最適状態に向かって最も大きく変化しており、これは体サイズのアロメトリーを考慮してもなお顕著だった。以上の結果は、始新世の高い全球気温とその後の生息場所の再構成が、現代のサンゴ礁生態系を特徴付ける、生産力が高くて代謝回転の速い魚類動物相の繁栄と維持に極めて重要であった可能性を示唆している。

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