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古生物学:旧石器時代のペンダントから得られた古代人のDNA

Nature 618, 7964 doi: 10.1038/s41586-023-06035-2

石や骨、歯で作られた人工物は、更新世の人類の生存戦略や行動、文化の理解に重要である。そうした資源は多数存在するが、墓から発見された物でない限り、人工物を形態的または遺伝的な説明が可能な特定の個人と結び付けることは不可能であり、更新世の墓が見つかること自体まれである。そのため、更新世の人々の、生物学的性別や遺伝的系統に基づく社会的役割を判別する我々の能力は限られている。本論文で我々は、骨や歯で作られた古代の人工物に閉じ込められていたDNAを徐々に抽出する、非破壊的な方法を開発したことを報告する。この方法を、デニソワ洞窟(ロシア)で出土した後期旧石器時代のシカの歯のペンダントに適用したところ、古代のヒトとシカのミトコンドリアゲノムが回収され、これによって、このペンダントの年代を約2万5000〜1万9000年前と推定することができた。核DNAの解析結果から、このペンダントの製作者または装着者と考えられる人物が女性であり、遺伝的には古代北ユーラシア人集団に極めて近いことが明らかになった。この集団は、存在した年代は近いものの、これまではシベリアのより東方でしか発見されていなかった。本研究は、先史時代の考古学で文化的記録と遺伝的記録がどのように関連付けられ得るかについて、見直しを促すものである。

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