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天文学:温度不均一性はH II領域における重元素存在量の不一致を引き起こす

Nature 618, 7964 doi: 10.1038/s41586-023-05956-2

H II領域は、大質量星を取り巻く電離した星雲である。こうした領域は、化学組成を推定する基礎となる、豊富な輝線を示す。重元素は、星間ガスの冷却を調節しており、元素合成や星形成、化学進化などのいくつかの現象を理解するのに不可欠である。しかし、80年以上にわたって、衝突励起線から得られる重元素の存在量と、より弱い再結合線から得られる存在量の間には約2倍の不一致があり、得られている絶対存在量に疑問が投げ掛けられている。本論文で我々は、H II領域のガス内部に、t2(平均温度からの二乗平均平方根偏差)によって定量化される温度の不均一性が存在することを示す、観測的な証拠について報告する。こうした不均一性は、高電離ガスにのみ影響を及ぼし、存在量の不一致の問題を引き起こす。衝突励起線に基づく金属量の決定は、高赤方偏移の銀河においてジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で最近観測された領域などの低金属量の領域では特に、大幅に過小評価される可能性があるため、見直す必要がある。我々は、宇宙論的時間にわたる宇宙の化学組成の確実な解釈に不可欠な、温度と金属量の推定のための新しい経験的な関係式を示す。

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