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がん:個別化RNAネオアンチゲンワクチンは膵臓がんにおいてT細胞を刺激する

Nature 618, 7963 doi: 10.1038/s41586-023-06063-y

膵管腺がん(PDAC)は患者の88%にとって致命的だが、ワクチンに適した、変異由来のT細胞ネオアンチゲンを持つ。今回我々は、アジュバントとしてのautogene cevumeran(ウリジンmRNA–リポプレックスナノ粒子をベースとした個別化ネオアンチゲンワクチン)の第I相試験において、外科的に切除したPDAC腫瘍からmRNAネオアンチゲンワクチンをリアルタイムで合成した。術後に、アテゾリズマブ(抗PD-L1免疫療法薬)、autogene cevumeran(患者1人当たり最大20のネオアンチゲン)、4剤併用の改良型化学療法レジメン(mFOLFIRINOX;フォリン酸、フルオロウラシル、イリノテカン、オキサリプラチンからなる)を順次投与した。エンドポイントは、高閾値アッセイによるワクチン誘導性のネオアンチゲン特異的T細胞、18カ月の無再発生存、腫瘍学的実現可能性である。16人の患者にアテゾリズマブとautogene cevumeranを投与し、その後15人にmFOLFIRINOXを投与した。autogene cevumeranは基準とされる時点から3日以内に投与され、忍容性は良好であり、患者16人のうち8人でde novoで大規模にネオアンチゲン特異的T細胞が誘導され、その半数は2つ以上のワクチンネオアンチゲンを標的としていた。新しい数理的戦略を用いたT細胞クローンの追跡(CloneTrack)と機能解析から、ワクチンによって増殖したT細胞は血中の全T細胞の最大10%を占めること、ワクチンのブースター(追加免疫)接種で再増殖すること、そして長寿命で多機能のネオアンチゲン特異的エフェクターCD8+ T細胞が含まれることが分かった。中央値18カ月の追跡調査で、ワクチンで増殖したT細胞を持つ患者(レスポンダー〔奏効者〕)は、ワクチンでT細胞が増殖していない患者(非レスポンダー〔非奏効者〕;13.4カ月、P = 0.003)と比較して、無再発生存期間の中央値が長かった(未到達)。同時投与した無関係の重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2) mRNAワクチンで獲得された免疫はレスポンダーと非レスポンダーで同等であったので、患者の免疫適応度の差異がこの相関に影響を与えているということはな。従って、アジュバントとしてのアテゾリズマブ、autogene cevumeran、mFOLFIRINOXは、T細胞活性を大きく誘導し、これがPDAC再発の遅延と相関している可能性がある。

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