エネルギー材料:1 cm2の全ペロブスカイトタンデム太陽電池の界面品質の向上
Nature 618, 7963 doi: 10.1038/s41586-023-05992-y
全ペロブスカイトタンデム太陽電池は、低コストで高い電力変換効率が得られる。小面積(< 0.1 cm2)タンデム太陽電池における急速な効率の向上は、主に、低バンドギャップ(約1.25 eV)ペロブスカイトボトムサブセルの進歩によって推進されてきた。しかし、ワイドバンドギャップ(> 1.75 eV)ペロブスカイトトップサブセルについては未解決の課題が残されており、特に大面積(> 1 cm2)タンデム太陽電池の場合、今のところ電圧と曲線因子の損失が大きい。今回我々は、ワイドバンドギャップペロブスカイト太陽電池用の正孔選択層として(4-(7H-ジベンゾ[c,g]カルバゾール-7-イル)ブチル)ホスホン酸の自己集合単層を開発した。この層は、その後の高品質ワイドバンドギャップペロブスカイトの大面積にわたる成長を容易にするとともに界面非放射再結合を抑制し、効率的な正孔抽出を可能にする。我々は、デバイスに(4-(7H-ジベンゾ[c,g]カルバゾール-7-イル)ブチル)ホスホン酸を組み込むことによって、1.77 eVのペロブスカイト太陽電池において1.31 Vという高い開回路電圧(VOC)を実証した。これは、(バンドギャップに対して)0.46 Vという非常に低いVOC損失に相当する。我々は、こうしたワイドバンドギャップペロブスカイトサブセルを用いて、開口面積が1.044 cm2で効率が27.0%(認証安定化後効率26.4%)のモノリシック全ペロブスカイトタンデム太陽電池を報告する。この認証タンデムセルは、2.12 Vという高いVOCと82.6%の曲線因子を兼ね備えた極めて優れた特性を示す。今回、認証効率の高い大面積タンデム太陽電池が実証されたことは、全ペロブスカイトタンデム光起電技術のスケールアップへの重要な一歩である。

