Article

惑星科学:土星質量の系外惑星における大気中の金属の高度な濃縮

Nature 618, 7963 doi: 10.1038/s41586-023-05984-y

大気中の金属の濃縮(すなわち、ヘリウムより重い元素の存在量で「金属量」とも呼ばれる)は、巨大惑星の形成を知る重要な情報となる。太陽系の巨大惑星では、バルクの金属量と大気の金属量の両方が、惑星質量に対して逆相関関係を示している。系外巨大惑星にも、質量とバルクの金属量の間に逆相関関係が見られる。しかし、この関係には大きなばらつきがあり、また、大気の金属量が、惑星の質量またはバルクの金属量のどちらかとどのように関係しているかは分かっていない。本論文で我々は、土星質量の系外惑星HD 149026bの大気の金属量が(1σで)太陽の金属量の59~276倍であることを示し、太陽金属量の約7.5倍である土星大気の金属量よりも4σ以上の信頼水準で大きいことを明らかにする。この結果は、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)で測定された、この惑星の熱放射スペクトルにおけるCO2とH2Oの吸収の特徴のモデル化に基づいている。HD 149026bは、既知の惑星の中で最も金属に富んでおり、重元素のバルク存在量は質量で66 ± 2%と推定された。我々は、HD 149026bと太陽系巨大惑星の大気の金属量は、惑星の質量よりもバルクの金属量とより大きく相関していることを見いだしている。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度