Article
素粒子物理学:キセノン反跳データから制限される暗黒物質の輝度
Nature 618, 7963 doi: 10.1038/s41586-023-05982-0
暗黒物質は、電荷中性の基本粒子であると一般に考えられている。しかし、高いエネルギースケールでの新物理の結果として、ミリチャージや高次多重極相互作用による微小な光子媒介相互作用を有している可能性が依然としてある。今回我々は、キセノンを用いたPandaX-4T検出器からキセノン原子核の反跳を生み出す、暗黒物質とキセノン原子核の間の有効電磁相互作用を直接探索したことを報告する。この技術を用いて、暗黒物質の電荷半径に課される制約が初めて導出され、暗黒物質の質量を40 GeV/c2(cは真空中の光速度)とした場合に、1.9 × 10−10 fm2という最も低い除外値が得られた。これは、ニュートリノに対するものより4桁厳しい値である。暗黒物質の質量を20~40 GeV/c2とした場合、ミリチャージ、磁気双極子モーメント、電気双極子モーメント、アナポールモーメントの大きさに課される制約も、以前の探索から大幅に改善され、対応する最も厳しい上限値はそれぞれ、2.6 × 10−11 e、4.8 × 10−10ボーア磁子、1.2 × 10−23 ecm、および1.6 × 10−33 cm2であった。

