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細胞生物学:タンパク質の相分離によって開始されるペルオキシソームの生合成

Nature 617, 7961 doi: 10.1038/s41586-023-06044-1

ペルオキシソームは脂肪酸やアミノ酸のβ酸化を行う細胞小器官である。ペルオキシソームの機能不全は、まれな疾患と一般的な疾患の両方の原因となる。疾患の原因となるバリアント遺伝子の中には、ペルオキシソームへのタンパク質輸送に必要とされるものがある。ペルオキシソームタンパク質の輸入装置は、葉緑体と共通点もあるが、折りたたまれた大型の(最大直径は10 nm)タンパク質複合体をペルオキシソームへ輸送するという点で独特である。現在のモデルでは、膜貫通タンパク質によって大きな孔が形成されると考えられているが、これまでのところ孔構造は観察されていない。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)では、最小の輸送装置には膜タンパク質であるPex13とPex14、および積み荷タンパク質結合輸送受容体Pex5が含まれている。今回我々は、Pex13がPex5–積み荷タンパク質と共に液–液相分離(LLPS)を起こすことを明らかにする。Pex13とPex5の天然変性領域は、核膜孔複合体タンパク質で見られる天然変性領域とよく似ている。ペルオキシソームタンパク質の輸入は、これらの天然変性領域に含まれる芳香族残基の数とパターンの両方に依存しており、これは、LLPSの会合性ポリマーモデルでこれらが「ステッカー」の役割を担っていることと一致する。さらに、画像化蛍光相互相関分光法によって、積み荷の輸入は、ペルオキシソーム膜上のGFP–Pex13とGFP–Pex14の一過性フォーカス形成と相関することが明らかになった。Pex13とPex14は異なった時間枠でフォーカスを形成することから、この2つが、Pex5–積み荷の異なる飽和濃度でチャネルを形成する可能性が示唆される。これらの知見から、Pex5–積み荷とPex13やPex14とのLLPSが、一過性のタンパク質輸送チャネルを生じさせるというモデルが考えられる。

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