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エネルギー科学:高レート電池使用時の内部温度のマッピング
Nature 617, 7961 doi: 10.1038/s41586-023-05913-z
電気自動車は、高レートの充放電を必要とするため、危険な温度上昇が起こる可能性がある。リチウムイオンセルは製造時に封止されるので、内部温度を調べることが難しい。X線回折(XRD)を用いて集電体の膨張を追跡することにより、非破壊的に内部温度を測定できるが、円筒セルは複雑な内部ひずみを生じることが知られている。今回我々は、(3Cを超える)高レートで動作するリチウムイオン18650セル内の充電状態、機械的ひずみ、温度を、2つの先進的シンクロトロンXRD法を用いて評価した。これらの方法では、第一に開回路冷却時の断面温度全体のマップが、第二に充放電サイクル時の一点温度が得られる。エネルギーを最適化したセル(3.5 Ah)において20分間放電したところ、内部温度が70°Cを超えたが、電力を最適化したセル(1.5 Ah)においてより高速で12分間放電したところ、温度が大幅に低くなる(50°C未満)ことが見いだされた。しかし、2つのセルを同じ電流条件下で比較すると、ピーク温度は同等であり、例えば、どちらのタイプのセルも6 Aで放電するとピーク温度が40°Cとなった。我々は、オペランド温度上昇が蓄熱に起因し、例えば、定電流や定電圧といった充電プロトコルの影響を強く受けることを見いだした。この機構は、劣化によってセル抵抗が高くなるため、サイクルに伴い悪化する。今回の新しい方法を用いることで、温度に関連した電池問題の設計面からの軽減を検討できるようになり、高レート電気自動車使用時の熱管理を改善する機会が得られるはずである。

