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惑星科学:WASP-39bの大気において光化学的に生成されるSO2
Nature 617, 7961 doi: 10.1038/s41586-023-05902-2
光化学は、惑星大気の組成や安定性を制御している大気の基本的な過程である。しかし、系外惑星の大気において、明らかに光化学的な生成物はこれまで検出されていない。最近、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)のトランジット系外惑星コミュニティー初期公開科学プログラムの観測によって、WASP-39bの大気中に二酸化硫黄(SO2)に起因する4.05 μmのスペクトル吸収特性が発見された。WASP-39bは、太陽類似星の周りを回る、半径が木星の1.27倍、質量が土星程度(0.28 MJ)の系外巨大ガス惑星であり、その平衡温度は約1100 Kである。そうした大気の中でSO2が生成される最も妥当な経路は、光化学過程である。今回我々は、一連の光化学モデルで計算されたSO2分布が、JWSTのNIRSpec PRISM(2.7σ)とG395H(4.5σ)による透過観測で特定された4.05 μmのスペクトル特性を確実に説明することを示す。SO2は、硫化水素(H2S)が破壊される際に遊離した硫黄ラジカルが次々と酸化されることで生成される。大気の重元素(金属量)の濃集に対するSO2特性の感度は、これが大気成分のトレーサーとして使えることを示唆しており、WASP-39bの示す金属量は太陽の約10倍と推定された。さらに我々は、SO2が、既存の観測では得られない紫外線波長や熱赤外波長においても観測可能な特徴を示すことを指摘する。

