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物性物理学:ペロブスカイト酸化物からの異常に強いコヒーレント二次光電子放出

Nature 617, 7961 doi: 10.1038/s41586-023-05900-4

フォトカソードは、光電効果と呼ばれる現象を通して光子を電子に変換する材料であり、光検出や電子ビーム生成に依存する多くの現代技術に重要である。しかし、現在のフォトカソードは、確固たる理論的裏付けによって主に60年ほど前に発見された従来型の金属や半導体を基本としている。この分野の進歩は、精緻な材料工学に基づくフォトカソード性能の改良に限定されてきた。今回我々は、簡単な真空アニールで作製したペロブスカイト酸化物SrTiO3(100)単結晶の再構成された表面における、異常な光電子放出特性を報告する。こうした特性は、既存の理論では説明できない。正の電子親和力を持つ他のフォトカソードとは対照的に、今回のSrTiO3表面は、室温で、負の電子親和力を持つ高効率フォトカソード材料の特徴である離散的な二次光電子放出スペクトルを生じる。低温では、光電子放出ピーク強度が大幅に増強され、しきい値のない励起から得られる電子ビームは、従来の結果とは少なくとも1桁異なる縦方向および横方向のコヒーレンスを示した。二次光電子放出のコヒーレンスの出現が観測されたことは、現在の理論的な光電子放出の枠組みに加えて、これまで記述されていなかった基礎的な過程の開拓を示している。SrTiO3は、単色励起を必要とせずに、強いコヒーレント電子ビームが必要とされる用途に使用できる可能性のある根本的に新しい種類のフォトカソード量子材料の一例である。

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