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神経科学:抑制性入力はグリア細胞のGABABRを介してアストロサイトの形態形成を指示する
Nature 617, 7960 doi: 10.1038/s41586-023-06010-x
ニューロンとグリア細胞の間のコミュニケーションは、高次脳機能の確立と維持に重要な役割を担っている。アストロサイトは複雑な形態を持ち、その末梢突起をニューロンのシナプスに近接させて、脳回路の調節に直接関与している。最近の研究から、興奮性ニューロンの活動がオリゴデンドロサイトの分化を促進することが示されているが、抑制性神経伝達が発達過程でアストロサイトの形態形成を調節するかどうかは分かっていない。今回我々は、抑制性ニューロンの活動がアストロサイトの形態形成に必要かつ十分であることを示す。抑制性ニューロンからの入力はアストロサイトのGABAB受容体(GABABR)を介して働き、アストロサイトでGABABRを欠失させると、多数の脳領域にわたって形態の複雑性が失われたり、回路機能が破壊されたりすることが分かった。発達中のアストロサイトにおけるGABABRの発現は、SOX9あるいはNFIAによって領域特異的に調節されており、これらの転写因子を除去すると、領域限定の発現パターンを示す転写因子との相互作用によって起こるアストロサイトの形態形成に領域特異的な異常が起きた。以上より我々の研究は、抑制性ニューロンからの入力とアストロサイトのGABABRが、アストロサイトの形態形成の普遍的な調節因子であることを特定するとともに、活動依存的過程と絡み合ったアストロサイトの発達のための、領域特異的な転写依存性の組み合わせコードを明らかにしている。

