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ゲノミクス:ヒト異種末端動原体型染色体間の組換え

Nature 617, 7960 doi: 10.1038/s41586-023-05976-y

ヒト末端動原体型染色体である第13、14、15、21、22染色体の短腕(SAAC)には、リボソームDNA反復配列や大規模なセグメント重複など、共通の大きな相同領域が存在する。ヒトゲノムの最初の完全なアセンブリーであるT2T-CHM13(T2T〔Telomere-to-Telomere〕コンソーシアムによるCHM13アセンブリー)におけるこれらの領域の解明により、それらの相同性のモデルが示されているが、こうしたパターンが祖先由来であるのか、組換えによる継続的な交換によって維持されているのかは分かっていない。今回我々は、末端動原体型染色体が、非相同塩基配列間の組換えが起こることを示す疑似相同領域(PHR)を含んでいることを示す。ヒトパンゲノム参照コンソーシアム(HPRC)のヒトパンゲノムの網羅的な比較を用いることで、全てのSAACのコンティグが1つのコミュニティーを形成することが分かった。セントロメアにまたがる末端動原体型染色体コンティグから構築された変動グラフから、T2T-CHM13内の異種末端動原体型染色体間に、ほとんどのコンティグがほぼ同一に見える領域が存在することが示された。第15染色体を除いて、疑似相同領域では、対応する短腕や長腕よりも連鎖不平衡の減衰が速いことが観察され、組換え率がより高いことが分かった。こうした疑似相同領域には、これまでにロバートソン転座の切断点にあることが示されている塩基配列が含まれており、それらの配置は、第13、14、21染色体の逆位重複における交差に対応している。HPRCの概要パンゲノムでは、異種末端動原体型染色体間に組換えシグナルの普遍性が見られることから、これらの共有塩基配列が、頻発するロバートソン転座の基盤を形成していることが示唆され、これによって、50年前の細胞遺伝学研究から最初に生まれた仮説が塩基配列およびヒト集団に基づいて確認された。

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