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古海洋学:インド洋の塩分蓄積が退氷期の海洋循環の回復を促す
Nature 617, 7960 doi: 10.1038/s41586-023-05866-3
インド洋は、アガラスリーケージを介して北大西洋の深層水対流サイトへの塩分の供給源となるため、海洋の鉛直循環の変化を駆動する可能性がある。しかし、過去の氷期サイクルにおけるインド洋とアガラスリーケージの海水の塩分変動や、そうした変動が循環にどのような影響を及ぼす可能性があるかについては、ほとんど分かっていない。今回我々は、氷期のインド洋表層の塩分収支が、現代とは著しく異なっており、海水準の変化に動的に応答していたことを示す。インド洋表層の塩分濃度は、氷期が深まるのに伴って増大し、氷期の最盛期に最大になった。我々は、これが、氷期の海水準低下によるインドネシア群島の陸地の急速な露出に起因することを見いだしており、比較的塩分濃度の低いインドネシア通過流水塊のインド洋への流入の減少を介した機構的関連を提案する。また我々は、気候モデルの結果を用いて、退氷期におけるアガラスリーケージを通した氷期のインド洋の塩分の放出が、大西洋の南北方向の鉛直循環と全球の気候に直接影響を及ぼし得ることを示す。

