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構造生物学:クリプトクロム–Timelessの構造から明らかになった概日時計の計時機構

Nature 617, 7959 doi: 10.1038/s41586-023-06009-4

概日リズムは多くの行動や病気に影響する。こうしたリズムは、自身の遺伝子の転写を直接阻害するリプレッサータンパク質によって起こる遺伝子発現の周期的変動(振動)によって生じる。ショウジョウバエの概日時計は、これらの過程を研究するための重要なモデルで、Timeless(Tim)が転写リプレッサーPeriod(Per)の核への運び込みに重要な役割を果たし、光受容体クリプトクロム(Cry)が光の下でTim分解を引き起こすことで時計を同調させる。今回我々は、Cry–Tim複合体のクライオ電子顕微鏡構造を調べて、光を感知するクリプトクロムがその標的を認識する仕組みを明らかにした。CryはTimのアミノ末端にあるアルマジロリピートの連続したコアに結合し、これは光回復酵素が損傷したDNAを認識する機構に似ている。また、CryはTimのC末端ヘリックスにも結合し、これは哺乳類の光非感受性クリプトクロムとその結合相手が作る結合に似ている。この構造から、Cryのフラビン補因子がコンホメーション変化を起こし、これに共役して分子表面で大規模な再編成が起こる仕組みが明確に示され、またTimのリン酸化された一部分が、インポーチンαの結合とTim–Perの核への運び込みを調節することにより時計の周期に影響する仕組みも明らかになった。この構造からはさらに、TimのN末端が構造が変化したCryのポケットに差し込まれ、光によって遊離した自己阻害性のC末端尾部に置き換わることが判明した。これによって、Timの長–短多型がショウジョウバエを異なった気候に適応させる仕組みが説明される可能性がある。

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