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物性物理学:サブサイクル時間スケールでのフロケ–ブロッホバンドの形成と離調
Nature 616, 7958 doi: 10.1038/s41586-023-05850-x
強い光場によって、固体の新しい機能性を調整する機会が生まれる。フロケ–ブロッホ状態は、電子の周期的駆動の下で生じ、エキゾチックな量子相の実現を可能にする。光波は、サブサイクルの時間スケールにおいてバンド内電流とバンド間遷移を同時に駆動でき、これによって高次高調波生成が可能になるとともに、超高速エレクトロニクスへの道が開かれる。しかし、バンド内励起とバンド間励起の相互作用やそれらとフロケ物理との関係は、フロケ状態の動的な側面がまだよく分かっていないため、重要な未解決問題である。今回我々は、時間分解角度分解光電子分光法を用いて、フロケ–ブロッホバンドの超高速形成を可視化することにより、この関連を示す。我々は、トポロジカル絶縁体の表面状態を、高次高調波生成に十分な強さの中赤外場で駆動し、過渡的なバンド構造をサブサイクルの時間分解能で直接測定した。その結果、強いバンド内電流に始まり、フロケサイドバンドが1光周期以内でどのように出現するかが観測された。バンド内加速は、高エネルギー電子が散乱されてバルク状態になり、散逸によってフロケバンドが破壊されるまで、複数のサイドバンドで同時に進行した。量子非平衡計算によって、バンド内およびバンド間のダイナミクスと共にフロケ状態が同時に生じることが説明される。実験と理論を組み合わせた今回の研究によって、フロケ物理が時間領域で直接観測され、超高速バンド構造操作の基本的な未開拓領域が探られた。

