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天文学:ブラックホールとジェットをつなぐM87のリング状の降着構造

Nature 616, 7958 doi: 10.1038/s41586-023-05843-w

近傍の電波銀河M87は、ブラックホールの降着とジェット形成を研究するための最も重要な対象天体である。2017年に行われた事象の地平線望遠鏡(EHT)による波長1.3 mmでのM87の観測から、リング状の構造が明らかになり、これは、中心部にあるブラックホール周辺の重力レンズ効果を受けた放射として解釈された。本論文で我々は、2018年に得られた波長3.5 mmでのM87の撮影画像について報告し、コンパクトな電波コアが空間的に解像されたことを示す。高解像度の撮影によって、波長1.3 mmで見たものより約50%大きい、直径がシュワルツシルト半径の8.4+0.5−1.1倍のリング状構造が示された。波長3.5 mmで見た外縁も、波長1.3 mmで見た外縁より大きかった。このより大きく厚いリングは、重力レンズ効果を受けたリング状の放射に対する吸収効果を持つ降着流が大きく寄与することを示唆している。撮影画像は、縁部が明るいジェットがブラックホールの降着流とつながっていることを示している。ブラックホール付近では、ジェット放出領域の放射プロファイルが、ブラックホールによって駆動されるジェットに予想されるプロファイルよりも広く、降着流に付随するウインドが存在する可能性が示唆される。

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