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エネルギー科学:揮発性の塩化アルキルアンモニウムを用いるペロブスカイト層の成長の制御
Nature 616, 7958 doi: 10.1038/s41586-023-05825-y
溶媒エンジニアリングや塩化メチルアンモニウムの添加などの方法によってペロブスカイト層の結晶性や表面形態を制御することは、高効率ペロブスカイト太陽電池を実現するための効果的な戦略である。具体的には、結晶性に優れ結晶粒サイズが大きいため欠陥がほとんどないα-ホルムアミジニウムヨウ化鉛(FAPbI3)ペロブスカイト薄膜を堆積させることが不可欠である。今回我々は、FAPbI3に添加される塩化アルキルアンモニウム(RACl)を組み合わせて用いてペロブスカイト薄膜の結晶性を制御したことについて報告する。FAPbI3のδ相からα相への転移と、さまざまな条件下でRAClをコーティングしたペロブスカイト薄膜の結晶化過程と表面形態が、in situ微小角入射広角X線回折と走査型電子顕微鏡法によって調べられた。前駆体溶液に加えられたRAClは、FAPbI3中のPbI2とRA…H+-Cl−が結合することによって誘起されたRA+の脱プロトン化によってRA0とHClに解離するため、コーティングおよびアニーリング中に容易に揮発すると考えられた。従って、RAClの種類と量によって、δ相から最終的なα-FAPbI3のα相への転移速度、結晶性、優先配向、表面形態が決まる。結果として得られたペロブスカイト薄膜によって、標準照明下で電力変換効率26.08%(認証効率25.73%)を示すペロブスカイト太陽電池の作製が容易になった。

