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化学工学:時空間的通電加熱によるプラスチックの解重合

Nature 616, 7957 doi: 10.1038/s41586-023-05845-8

解重合は、廃プラスチックを、その後の再重合に向けて構成モノマーにリサイクルするための有望な戦略である。しかし、多くの汎用プラスチックは、従来の熱化学的アプローチでは反応の進行と経路の制御が難しく、選択的に解重合できない。触媒は、選択性を向上できるが、性能が劣化しやすい。今回我々は、熱分解を用いて汎用プラスチック(ポリプロピレン〔PP〕とポリ(エチレンテレフタレート)〔PET〕)からモノマーを生成できる、無触媒かつ平衡から大きく外れた熱化学的解重合方法を提示する。この選択的解重合過程は、(1)空間的温度勾配と(2)時間的加熱プロファイルという2つの特徴によって実現される。空間的温度勾配は、2層構造の多孔性炭素フェルトを用いて達成される。この構造では、上層が通電加熱されて発熱し、その下のリアクター層とプラスチックへ熱を伝える。その結果生じた温度勾配によって、プラスチックは、2層を横切る方向により高い温度にさらされ、連続的に融解、ウィッキング、蒸発、反応が促進され、これによって高度な解重合が可能になる。その一方で、上層のヒーター層を通る電流をパルス状にすることによって、周期的な高いピーク温度(例えば約600°C)を特徴とする時間的加熱プロファイルが生じ、解重合が可能になるが、過渡的な加熱時間(例えば0.11秒)によって不要な副反応を抑制できる。我々は、この方法を用いて、約36%の収率でPPを、約43%の収率でPETをモノマーにまで解重合した。まとめると、今回の時空間的通電加熱(STH)法によって、世界的なプラスチック廃棄物問題の解決策が得られる可能性がある。

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