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構造生物学:GSDMBによるポア形成とIpaH7.8によるGSDMB標的化の構造基盤

Nature 616, 7957 doi: 10.1038/s41586-023-05832-z

ガスダーミン(GSDM)はポア形成タンパク質で、ピロトーシスを介する宿主の防御機構に重要な役割を果たしている。GSDMの中で、GSDMBは異なる脂質結合プロファイルを持ち、ピロトーシスを惹起するための共通の特徴を持たない点が独特である。最近、GSDMBがそのポア形成活性を介して直接的な殺菌作用を示すことが明らかになった。ヒトに適応した細胞内腸性病原菌である赤痢菌(Shigella)は、宿主のGSDMBを介するこの防御機構をIpaH7.8を分泌することによって回避する。病原性エフェクターであるIpaH7.8は、ユビキチン化に依存したGSDMBのプロテアソーム分解を引き起こす。今回我々は、赤痢菌のIpaH7.8と複合体を形成したヒトGSDMBと、GSDMBが形成するポアのクライオ電子顕微鏡構造を報告する。GSDMB–IpaH7.8複合体の構造から、GSDMB中の負電荷を帯びた3つの残基からなるモチーフが、IpaH7.8によって認識される構造決定因子であることが明らかになった。ヒトのGSDMBにはこの保存されたモチーフが含まれるが、マウスGSDMBには含まれず、IpaH7.8の種特異性がこれによって説明される。さらに、GSDMBが形成するポアの構造から、GSDMB中で選択的スプライシングによって調節されるドメイン間リンカーが、GSDMBのポア形成の調節因子であることが明らかになった。カノニカルなドメイン間リンカーを持つGSDMBアイソフォームは正常なピロトーシス誘導活性を示すが、他のアイソフォームはピロトーシス誘導活性が低いか、このような活性を示さない。これらの知見から、赤痢菌のIpaH7.8がGSDMを認識してこれを標的とする分子機構についての手掛かりが得られ、GSDMBのピロトーシス誘導活性に不可欠な構造決定因子が明らかになった。

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