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医学研究:肺がんと転移におけるゲノムとトランスクリプトームの進化

Nature 616, 7957 doi: 10.1038/s41586-023-05706-4

腫瘍内不均一性(ITH)は肺がんの進化を促し、こうした進化は免疫回避や治療抵抗性につながる。本研究で我々は、全エキソーム塩基配列とRNA塩基配列の対になったデータを用いて、TRACERx研究に前向きに募集された最初の421人の患者のうち、347人から採取した354の非小細胞肺がん腫瘍について、腫瘍内のトランスクリプトーム多様性を調べた。原発腫瘍と転移腫瘍の両方が見られる947カ所の腫瘍領域と、腫瘍に隣接した96の正常組織試料の解析から、表現型の変動の主な原因はトランスクリプトームであることが示唆された。遺伝子発現レベルとITHは、腫瘍進化中の正と負の選択のパターンに関連していた。高頻度のコピー数非依存性の対立遺伝子特異的発現が観察され、これはエピゲノム機能不全と関連付けられた。対立遺伝子特異的な発現も、ゲノムとトランスクリプトームの並行進化をもたらす可能性があり、これはがん遺伝子の破壊に収斂する。RNAの一塩基置換シグネチャーを抽出したところ、それらの原因はRNA編集酵素であるADARとAPOBEC3Aの活性と結び付けられたことから、腫瘍において他では検出されないAPOBEC活性があることが示された。我々は、原発性腫瘍と転移性腫瘍を対にしたトランスクリプトームの特性解析を行い、ゲノムとトランスクリプトームの変数を用いた複数の機械学習手法を組み合わせて、転移播種の能力を、原発性腫瘍内の変異の進化的状況と増殖増加に関連付けた。これらの結果は、ITH、肺がんの進化および転移に影響を及ぼすゲノムとトランスクリプトーム間の相互作用をはっきりと示している。

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