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神経生理学:腸管クロム親和性細胞は内臓痛と不安を駆動する

Nature 616, 7955 doi: 10.1038/s41586-023-05829-8

胃腸の不快感は、ほとんどの腸疾患で見られる顕著な特徴であり、慢性内臓痛の重要な要素である。過敏性腸症候群に苦しむ人口は増加しており、胃腸の過敏性や疼痛は、組織の損傷が癒えた後も長引く。また、過敏性腸症候群には大きな性差があり、女性の罹患者は男性の3倍である。今回我々は、腸上皮にまれに存在する興奮性セロトニン作動性神経内分泌細胞である、腸管クロム親和性(EC)細胞に着目した。EC細胞は、有害な刺激を検出してこれを近傍の粘膜神経終末に伝達するが、内臓痛や付随する性差におけるこのシグナル伝達経路の関与については調べられていない。in vivoでEC細胞機能を増強または抑制したところ、これらの細胞は、腸膨張への過敏を誘発するのに十分であり、胃腸炎症に関連する細菌性短鎖脂肪酸であるイソ吉草酸の増感作用に不可欠であることが明らかになった。意外にも、EC細胞の活性化が長期的に続くと、誘発性炎症エピソードがない場合でも、持続的な内臓過敏症が引き起こされた。さらに、EC細胞の活動を摂動すると不安様行動が助長され、これはセロトニン作動性シグナル伝達阻害後に正常化された。さまざまな枠組みで性差が認められたことは、EC細胞と粘膜の求心性回路が、雌で増強されていることを意味している。今回の研究結果は、EC細胞と粘膜間の求心性シグナル伝達が急性および持続性の胃腸痛で重要な役割を果たしていることを立証するものであり、内臓過敏症と内臓痛の性差を研究するための遺伝学的モデルを明確に示している。

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