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生物物理学:集光アンテナを持つイオン輸送ロドプシンによる水圏環境での光エネルギー受容

Nature 615, 7952 doi: 10.1038/s41586-023-05774-6

集光アンテナとして機能するケトカロテノイドから光駆動型プロトンポンプであるキサントロドプシンへのエネルギー伝達は、これまで、高度好塩菌と陸生ラン藻という独特な2つの例だけが知られていた。海洋の光従属栄養生物から、豊富に存在するロドプシンプロトンポンプに結合してエネルギーを伝達する集光性カロテノイドを探す試みは何度も行われてきたが、いずれも失敗に終わっている。今回我々は、幅広く存在しヒドロキシル基を有するカロテノイドであるゼアキサンチンとルテインが、結合したキサントロドプシンとプロテオロドプシンのレチナール色素に光エネルギーを伝達することを、機能的メタゲノミクスと環境からの発色団の抽出を組み合わせることで明らかにした。この集光性カロテノイドは、紫色光、青色光から獲得したエネルギーの最大42%を、緑色光を吸収するレチナール色素へ伝達する。これらのデータから、世界中の湖沼や海洋でのロドプシンによる光エネルギー受容に、集光アンテナがかなりの影響を及ぼしていることが示唆された。しかし、今回の知見が持つ機能的な意味はまだよく分かっていない。

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