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物性物理学:高温超伝導体の擬ギャップ相におけるトポロジカルスピンテクスチャー
Nature 615, 7952 doi: 10.1038/s41586-023-05731-3
過去30年にわたる物性物理学研究における未解決課題の1つは、高転移温度(高Tc)銅酸化物の擬ギャップ(PG)現象を理解することである。さまざまな実験によって、特性温度T*以下での対称性の破れた状態が示されている。そのうち、光学研究によってメゾスコピック領域が小さいことが示されていたが、そうした実験は全て、ナノメートルスケールの空間分解能を欠き、微視的な秩序パラメーターは今のところまだよく分かっていない。今回我々は、ローレンツ透過型電子顕微鏡(LTEM)を用いて、PG状態にあるアンダードープ銅酸化物YBa2Cu3O6.5においてトポロジカルなスピンテクスチャーを、我々の知る限り初めて直接観測したことを報告する。このスピンテクスチャーは、CuO2シート内の渦状の磁化密度を特徴とし、その長さスケールは約100 nmと比較的大きい。我々は、このトポロジカルスピンテクスチャーが存在する相図領域を特定し、この技術による観測には、オルトII酸素秩序と適切な試料厚が非常に重要であることを実証する。我々はまた、トポロジカルスピンテクスチャー、PG状態、電荷秩序、超伝導の間に観測される興味深い相互作用についても考察する。

