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地球科学:深発地震の余効変動によって明らかになった弱い上部マントル底部
Nature 615, 7952 doi: 10.1038/s41586-022-05689-8
マントルの粘性は、地球の内部ダイナミクスと熱史に重要な役割を果たしている。しかし、粘性構造に対する地球物理学的な推測は、用いた観測量の種類や課した仮定によって大きなばらつきを示している。今回我々は、上部マントル底部の近傍に位置する深発地震(約560 km)の後の余効変動を用いて、マントルの粘性構造を調べた。我々は、測地学的時系列に独立成分分析を適用して、モーメントマグニチュード8.2の2018年フィジー地震によって生じた余効変動の検出と抽出に成功した。そして、検出された信号を説明できる粘性構造を探索するために、我々はさまざまな粘性構造で粘弾性緩和の順方向モデル化を行った。その結果、我々の観測結果には、比較的薄く(約100 km)、低粘性(1017〜1018 Pa s)の層がマントル遷移層の底に必要となることが見いだされた。そうした弱い領域は、数多くの沈み込み帯で観測されていて、全マントル対流状態では説明が困難な、スラブの平坦化と孤立化を説明できる可能性がある。こうした低粘性層は、ポストスピネル転移、弱いCaSiO3ペロブスカイト、高い水含有量、脱水溶融によって生じる超塑性に起因している可能性がある。

