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植物科学:葉緑体TOC–TICトランスロコン超複合体の構造

Nature 615, 7951 doi: 10.1038/s41586-023-05744-y

葉緑体は、核にコードされた数千の多様なタンパク質の細胞質ゾルからの取り込みを、外包膜中のTOC複合体と内包膜中のTIC複合体という2種類のトランスロコン複合体を介して行っている。以前の研究で、TOCおよびTIC複合体は集合し、さらに大きな超複合体を形成している可能性が示されてきたが、TOC–TIC超複合体の全体構造とプレタンパク質の輸送機構は分かっていない。今回我々は、コナミドリムシ(Chlamydomonas reinhardtii)から得られたTOC–TIC超複合体のクライオ電子顕微鏡構造を報告する。TOC複合体の主要なサブユニット(Toc75、Toc90、Toc34)とTIC複合体の主要なサブユニット(Tic214、Tic20、Tic100、Tic56)、3つの葉緑体トランスロコン結合タンパク質(Ctap3とCtap4、Ctap5)、それに新規に見つかった3つの小さい内膜タンパク質(Simp1–3)の超複合体中での位置が明らかになった。最大のタンパク質であるTic214は、内膜および膜間部分、それに外膜を横断して、TOC複合体とTICタンパク質とを結び付けている。1つのイノシトール6リン酸分子がTic214–Toc90界面に位置して、これらの会合を安定化している。また、4つの脂質分子が、Tic214、Tic20、Simp1、Ctap5により形成される内膜のじょうご状構造の内部と上部に位置している。TOC–TIC超複合体中に見つかった、通路と考えられる複数の構造は、多様な基質プレタンパク質の葉緑体への輸送に関わっているのだろう。

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